前回に引き続き,リングスリーブによる接続作業になります.
リングスリーブと電線の組合せ
今回は,どのリングスリーブ(以下,スリーブ)を選択し,刻印はどれにするかという話題となります.
結論から先に書きますと...何も覚えなくても大丈夫.心配ご無用です.
こんな表を覚えなくても大丈夫です.と言うか,私には無理でした. 🙂
過去の課題別リングスリーブ使用状況
第二種電気工事士技能試験で,全13課題を全国に振り分ける様になった2018年以降の出題傾向をまとめると以下の通り.毎年,全く同じ内容です.
つまり,No1からNo.13までの課題の中で,中スリーブを使用するのはNo.9~11の3課題のみ.しかも「予備として支給される中スリーブは1個」だけでした.
何も覚えなくても大丈夫と言う根拠
上の課題別,年別のリングスリーブ使用数の表をよく見て下さい.
- 小スリーブのみの課題は【○となる1.6mm径2本】のケースだけを覚えておけば良い.
- 中スリーブを使用する課題は【小スリーブは必ず1個】しか使わない.
- 中スリーブは【必ず1個の予備】しかない.
事が判ります.
ですから,先ず中スリーブが支給されれば中,小各1個が予備となり,後は小スリーブの刻印を判断するだけです.
つまり,うっかりミスで【1.6mm径×2本を小で刻印してしまう】事ぐらいしか間違えようが無いのです.
筆記試験では個数が不明ですのである程度把握しておかないとダメですが,技能試験では全く心配する必要はありません.次の三つの手順だけを覚えておきましょう.
- 中スリーブがあれば中,小各1個を予備として片付ける
- 中スリーブを使用する課題は小スリーブは1個しか使用しない
- 小スリーブは,1.6mm径2本が刻印【○】,それ以外は【小】
意外に簡単ですねぇ.肩の荷が下りたと思います.
もし,今後の出題パターンが変わったとしても,上記の手順を踏めば大丈夫ですのでご安心ください.
それでも不安な方は...
右の図を見て下さい.頑張って描いてみました.
外の二重円がリングスリーブで,小スリーブ6個,中スリーブが3個描かれています.
灰色の●が1.6mm径の心線,茶色の●が2.0mm径の心線です.
中スリーブが選択されている心線太さ・本数を,小スリーブに差し込もうとしても不可能であることが「見て判る」と思います.
- 小スリーブで接続すべき所を中スリーブで接続してしまう・・・起こり得る
- 中スリーブで接続すべき所を小スリーブで接続してしまう・・・起こり得ない
1.のケースは起こり得ますが,2.のケースは起こり得ないことがお判り戴けると思います.
でも,1.のケースが起こり得るのが心配になりますねぇ.ご安心ください.
中スリーブを使用する課題では,小スリーブは1個しか使わない
つまり,その小スリーブは2.のケースが起こり得ないので,小スリーブに差し込める心線の束は1個しかない事になるからです.中リーブに差し込める束を小スリーブに差し込もうと思っても無理なのですから.
小・中スリーブに差し込める全心線パターン
最後に,中スリーブへも最大限1.6mm径と2.0mm径の心線を差し込もうとしたした場合の全パターンを載せておきます.数字を覚える必要は無いのです.入るか入らないかのどちらかですから.
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