前回は,電線はどのタイミングで切断するのが良いのかという話だけで終わってしまいました.
電線を切断すると言っても,どの工具を使うかによって結構差が出てきます.スパッと切れる工具と力一杯加えてやっと切れる工具とでは,時間の差,切断面の差が生じます.
工具の持ち替えや,切断しやすさ,切断面の綺麗さから,最もお勧めする切断工具は「VVFストリッパー」になります.
最も切断しやすくて切断面が綺麗な工具は(薄刃)ニッパですが,次の作業(外装剥ぎ,絶縁被覆剥ぎ)に移る際にVVFストリッパーに持ち替えなければなりません.
ペンチも切断工具としては優れていますが,やや力を必要とします.
その点,VVFストリッパーに備わっている切断部分はハサミ構造になっていますから,意外に力を入れなくてもスパッと切れてくれます.
使用工具の説明では紹介しませんでしたが,最近入手した「MKK万能鋏(特殊鋼)」が秀逸ですのでここで紹介しておきます.
本来の使用目的は針金やブリキの切断,園芸用途などらしいのですが,電工用としても重宝します.正に万能鋏です.
このタイプの万能鋏はタナカ社製の物がオリジナルなのですが,同社の金型が壊れたとかで販売されていませんし,同社も既に廃業されています.Amazonや楽天でも製品を見かけますが長期在庫品ですので,錆びていたりしていて蒐集目的以外には手を出さない方がいいと思います.
ここで紹介したモトコマ社製は復刻版とでも言う物で,姿・形も切れ味も殆ど同じとか.
このハサミ一つで,シース剥ぎや絶縁被覆剥ぎも簡単にこなされている動画を拝見しましたがやはりプロは違います.興味ある方は検索してみて下さい.
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