前回後廻しにした3路スイッチと4路スイッチについて,心線の挿入に関しての説明を書かせて戴きます.
3路スイッチへの心線挿入
3路スイッチは次のような構造をしており,左右の区別が必要です.
通常は左の図で説明されますが,3路スイッチは2個が対になりますので,右の180度回転した図もイメージしておいて下さい.
先に実際の配線図を描いてしまいますと...こんな風になります.
この図で,0,1,3の数字は3路スイッチの裏面に記されている記号で,【0と1】若しくは【0と3】で入・切を行います.また,通常 VVF 1.6-3C が使われていますから,3路スイッチ間の接続には「赤線」と「白線(図では水色)」としています.
3路スイッチ同士の接続,ジョイントボックス内の接続はあくまでも一例で指定は有りません.
スイッチの外に書かれた【S】という記号は,出題される単線図の図面上にしか書かれていません.
恐らく電源を意味するpower Soraceが由来では無いかと思いますが不確かです.ただ,過去の出題問題中の施工条件には,常にこの様に書かれていますので「電源側」を意味していることは確かでしょう.
- 3路スイッチの記号「0」の端子には電源側又は負荷側の電線を結線
- 記号「1」と「3」の端子にはスイッチ相互間の電線を結線する
- 電源から3路スイッチ S までの非接地側電線には,黒色を使用する
つまり,電源からの 非接地線 = 黒線 は,3路スイッチのうち S側の0 に差し込むことと言う意味になります.
3路スイッチの注意点はこの部分が全てです.
前記しました通り,3路スイッチ間は必ず【1と1】,【3と3】で接続しなければならないと言う指定は有りません!ですから,ジョイント部分での接続も同色で無ければならないと言う指定も無しです.
上下の【0】表記の差込穴は内部で短絡していますので,どちらを使っても構いません.
どうでしょう.3路スイッチは意外と簡単ですので,他の施工部分が少ない分,3路スイッチの問題が出題されればラッキーです.
シース剥ぎの長さや絶縁被覆剥ぎの長さ,つまり心線の長さについては,3路スイッチも片切スイッチの場合と同じです.同記事を参考にして下さい.
4路スイッチへの心線挿入
4路スイッチは次のような構造をしており,左右の区別はありません.
4路スイッチ単体での使用は無く,過去の出題では常に3路スイッチの間に設置されます.
3路スイッチの時同様,先に実際の配線図を描いてしまいますと...こんな風になります.
3路スイッチへの心線挿入については前項と同じですが,途中に4路スイッチが入ってくるので皆さん「難しい」と感じるようです.
しかし,この4路の部分をジョイントボックスだと考えれば,4路スイッチが差込形コネクタに見えてきませんか?
しかも,【1と2】,【3と4】と言う接続以外にも,【1と4】,【3と2】という接続でも構いません.
実際にはこの4路スイッチの部分には,黒白のケーブル VVF 1.6-2C を2本使う仕様になりますので,【黒ー黒】になっても【黒ー白】になっても構いません.
ただ,うっかり【1と3】,【2と4】をつないだりしないように.短絡はしませんが,スイッチとしては機能しなくなりますので.
どうでしょう.4路スイッチも更に簡単ですので,他の施工部分が極端に少ない分,4路スイッチの問題が出題されれば超ラッキーです.
シース剥ぎの長さや絶縁被覆剥ぎの長さ,つまり心線の長さについては,4路スイッチも片切スイッチの場合と同じです.同記事を参考にして下さい.
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