第二種技能-19 片切スイッチへの心線挿入②

前回の記事が長くなりすぎましたので，続きを新しくしました．

片切スイッチの外観はこんな感じで，その裏面は右図の通りです．

裏面図は片切スイッチの黒印側を右に見て，左右に裏返した状態です．ですから，この図の左側に表面の黒印が有ると思ってください．

スイッチ類は今後，この図の左側から「入線」して，右側へ「出線」すると言うイメージで統一します．表に返すと逆になりますので，その事は考えないでください（ややこしいので）．

この裏面図の左に並ぶ上下２個の穴は，内部で短絡しています．この事は，現物の裏面にも左上に小さく書かれていますので，ご覧になってみてください．

前回の記事でシースを剥ぐ長さを説明しました．再掲すると次のようになります．

※ シースの側を上段としています．

そして，いよいよ絶縁被覆を剥ぐわけですが，スイッチ類，コンセント等のパナソニック製埋込器具は，何れにも「ストリップゲージ」という溝が付いています．ゲージとだけ書かれている物もあります．

この溝に絶縁被覆付き心線をあてがって，所望する長さに絶縁被覆を剥げば「正しい長さ」になるようになっています．

とは言え，毎回この溝にあてがってもいられませんので，片切スイッチの場合は

と覚えましょう．

埋込器具毎に長さが違うと覚えるのが大変！と思われるでしょうから，結論だけ書いておきます．

本当は，３路スイッチとパイロットランプだけ12mmなのですが，10mmでも大丈夫です．当分は上のように10mmだけと覚えておいて，余裕が出てきた頃に

するクセを付ければいいでしょう．

心線を差込口に差し込む時は，穴に対してまっすぐ垂直に行う様にして下さい．曲がっていたりすると最後まで心線が差し込めない場合があります．

またこの時，心線の長さが長すぎたり，十分に差し込めていない場合はセンターが公表している「欠陥の判断基準」による

に該当し，差し込みが甘いと

にも該当しかねません．

スイッチ類とパイロットランプについて実際に試したところ，次のような結果となって予想とは真逆でした．

恐らくは器具の内部構造にも関係しているとは思いますが，この結果から言えることは，心線被覆剥ぎは極端な言い方をすれば，15mm程度の心線長さでも「しっかり奥まで挿せば」露出しない事になります．

つまり，技能試験に限り厳密に10mm，12mmにこだわらなくてもどちらかに統一しておけば大丈夫と言い切れます．したがって，覚えやすいように

と，覚えておきましょう．

今後の記事でも書きますが，この数字はコンセント類や引掛シーリングローゼット類でも同じです．

とは言え，実務ではしっかり長さを合わせて下さい．